折り込みチラシ

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[風を感じ、ときを想う日記](430)4/2
折り込みチラシ

 今日の朝刊に、周辺スーパー各店のチラシが一斉に折り込まれた。大手スーパー1社だけは3月下旬から入れていたが、その他の中堅店にとっては大震災以降初めてのことである。

 いずれのチラシにも、震災被災者への見舞いの言葉と、計画停電によって営業時間が変わることがあるという注意書きが記載されている。昨日、政府から震災の名前を統一するとのお達しがあったが、これらには別の呼称が使われているので、チラシそのものはかなり以前から用意されていたようだ。

 あれ以来、新聞は極端に薄くなり、記事もその大半が震災関連によって埋められていた。邪魔でさえあった重いチラシの束も、日に1~2枚程度にまで激減していた。そんな状況を前に、赤貧のどん底に落とされたようなわびしささえおぼえていた。

 早朝から長い行列ができ、開店と同時に客は雪崩を打って店内に流れ込む。乳製品などあっという間に売り切れ、陳列棚はあちこちで隙間が見られるようになっていた。店側は、目玉商品を取りそろえ、チラシを打って客集めをする必要などさらさらなかった。

 まだ、ペラのチラシではあるが、これを見てやっと普通の生活に戻りつつあることを実感させられている。