まんさく

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[風を感じ、ときを想う日記](328)1/30
まんさく

 まさかとは思いつつ、あまりにも天気がよくて暖かいのでついそこまで足を伸ばしてしまった。わが家からおよそ40分、いくつかある散歩コースの中でも遠い方の部類に入る。お目当てのマンサクは、大庭城址公園の一番奥まったところに、数本がひっそりとたたずんでいる。

 その木々には、すでにたくさんの黄色い花が咲いていた。縮れた古い毛糸を束にしたような、なんとも不思議な形をした花である。西洋では「魔女のハシバミ」という名前も付けられているというから、変わった形をしているとみるのは私だけではないようだ。

 マンサクについては、昨年は2月1日に、一昨年は2月16日にこの日記で取り上げている。はっきりしたことはわからないが、今年は例年より早いことだけは確かなようだ。マンサクは、“マンズ咲く”がなまったものともいわれるくらい早く咲きだす。それでも、紅梅や白梅には先を越されてしまうので、春を告げる花として特別扱いするほどのことでもなさそうだ。

 公園からの帰り道、ミモザのつぼみがすでに開花直前にまで膨らんでいるのに気がついた。その近くではロウバイも、盛りを過ぎたとはいえまだ元気に頑張っていた。この季節、とかく梅の花に目を奪われてしまいがちだが、幸せを運ぶ黄色い軍団も、地味ながら一生懸命であることを忘れてはなるまい。