[風を感じ、ときを想う日記](556)2/11
二月の身近な花
いま、近所で目にできる花といえば、ロウバイ、マンサク、ツバキそれにウメくらいであろう。これらは、いずれも歳が改まってから現れたものだが、二年越しに咲き続けているものとしてはサザンカがある。一方、足元に目を転じると、ナノハナとスイセンが私たちの目を楽しませてくれている。
新年、最初に花をつけるのはロウバイである。ただ、植わっているところが極端に少なく、うっかりするとそれに気付かないまま季節を見送ってしまいかねない。少ないという点では、マンサクはさらに貴重な存在である。私の徒歩圏内で、知っているところはただの1カ所しかない。
その点、ツバキやウメはどこにでも咲いている。ウメのつぼみのふくらみに気づき、春が間近に迫っていることを実感する人も多いはずだ。そして、年を越して咲き続けるサザンカは、開花期間の長さにおいて冬のサルスベリ(百日紅)といってもよさそうだ。
野辺に咲くナノハナハは、場所はもとより時期さえ選ばないかのようだ。近所の菜園では、昨年暮れから繰り返しくりかえし花をつけ、これからもさらに咲き続けようとしている。その一方、川べりのグリーンベルトのナノハナは、これからが本番とスイセンたちと華やかさを競い始めている。
こうして、二月の花は春の準備を着々と整えてくれているようだ。