そろい踏み

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f:id:yf-fujiwara:20220129165832j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1091)1/29

そろい踏み

 

 今朝、6時ごろ雨戸を開けたら、南東の空に有明けの月と明けの明星が左右一列に並んで輝いていた。カメラを持ち出そうと思ったが、その結果には自信が持てないので写真撮影は断念した。薄雲がかかり、その背後は少しずつ明るさを帯びてきていたのだ。しかし、両者の接近が目撃できるのはめったにないチャンスなので、朝方の冷え込みも忘れて天体のそろい踏みにしばし見とれていた。

 

 そろい踏みといえば、梅と名のつく花が、いま三色同時に花開いている。紅の紅梅、白の白梅、そして黄色い蝋梅である。この三つの花が並んで咲いている現場には、さすがに心当たりはないので、いまのところ写真と空想の世界で合成するしかない。それでも、それぞれの花の前に立つとき、自ずからあとの二色の花も見えてくるような気がするので不思議である。

 

 ところで、これら三種類の木は、いずれも“梅”となってはいるが、そのうちの黄色はまったく別ものである。その原籍は、クスノキロウバイロウバイ種だそうだ。一方の白梅と紅梅は、バラ目バラ科サクラ属ウメ種となるそうで、どこまでいってもロウバイと交わることはなさそうだ。

 

 せっかくの青空続きなのに、地上の小さな花を求めて霜柱の間を探し歩くだけでは気も滅入るし腰にも負担がかかる。こうして背を伸ばし青空を見上げると、そこに鮮やかな花があるというのはなんと嬉しいことではないだろうか。