交代劇

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[風を感じ、ときを想う日記](323)1/9
交代劇

 このところ、日本航空の経営再建問題がマスコミを賑わしている。戦後、ナショナル・フラッグとして日本の空に君臨してきた同社が、なぜこのような下降気流に巻き込まれてしまったのだろう。JALの不始末は、一私企業の枠を超えて日本の航空権益にもかかわる国家レベルの問題である。

 JALJAS経営統合したのはつい最近のことである。あの決断によって、強大な企業グループが誕生したのではなかったのか。いったいあれはなんだったのか。以降、当事者はどんな努力をしてきたというのだろう。もし本当にダメなら、国益を守りながらも表舞台から退場させることを躊躇すべきではない。

 天下国家の話はともかくとして、わが家の近所ではロウバイがきれいに咲きそろっている。その黄色い花びらは、近くで見ると蝋細工にも似て艶やかでさえある。黄色は幸せを呼ぶといわれているが、その花を見ていると本当に幸せな気持ちになってくる。

 そのすぐそばには、あれだけ栄華を誇った巨大な皇帝ダリアが、いまにも倒れそうな哀れな姿をさらしている。その葉っぱは、熱湯でもかけられたようにどす黒く縮み、わずかにその痕跡を残すのみである。まだ支え木によってなんとか立ってはいるが、引き抜かれ畑の隅に捨てられるのも時間の問題であろう。

 交代劇は、進歩・発展のための必要欠くべからざる自然の摂理である。