紅葉前線

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[風を感じ、ときを想う日記](314)11/28
紅葉前線

 紅葉前線が一気に南下し、日本列島の南部まで紅色に染まってきた。テレビの紅葉中継も、今週が最後の山場になるだろう。わが家の貧相なカエデも、いまが見ごろとばかりにその存在を必死にアピールしている。私の記憶に照らしても、季節の移ろいはほぼ例年どおりではなかろうか。

 ふつう、紅葉といえばカエデのことを指す。しかし、その色合いだけみれば、ハゼ漆のほうがはるかに鮮やかである。常緑樹の林にそれが1本あるだけで、朱色はもとより周りの緑までもいっそう鮮やかに映る。

 この時期、黄葉もまた見ごろである。東京都のマークにも使われているあの黄金色のイチョウである。近くの工場には、正門に続く導入路から場内のメイン通路にかけて、両側にイチョウの大木が数十本植えられている。その足元では、パートのおばさん達が黄色い絨毯の後始末に大わらわである。

 住宅街に戻ると、あちこちのお宅でドウダンツツジが赤く染まっている。こちらは、条件が整わないとなかなかきれいな色には紅葉しないが、それでも、きちんと刈り込まれた低木が赤く染まっていくさまはやはり見事である。
 紅葉のうたげが終わり、静けさを取り戻した野や山は、これから冬支度に精を出す。

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上:わが家のカエデ
下:近所の工場のイチョウ