わが家のカエデ

[風を感じ、ときを想う日記](1136)9/6

わが家のカエデ

 

 紅葉?新緑?それとも新紅?・・やはり、新しい葉っぱなので新葉と呼ぶことにしよう。1ヵ月前に切り落とされた枝の、先端周辺に芽生えた新しい葉っぱのことである。いま、透き通った美しい紅色をしている。時期がじきだけに、もう紅葉が始まったのかと勘違いしてしまいそうだ。

 

 わが家のカエデは、春になって新しく出る葉っぱは紅色をしている。それが成長して大人になると、ほかの植物と同じように緑色になる。夏の間、その緑が役割を存分に果たすと、やがて紅に染まりだし霜が降りるころ落葉を始める。いわば、幼少期と晩年の2回紅葉するわけである。

 

 そのカエデの枝の剪定が、夏のうちかあるいはもっと早い時期なら、切り口の周辺から新しい芽をめばえさせる。新しく出てくる芽は当然紅色である。庭木の剪定は、晩春から夏にかけて行われることが多いので、この木は年に3度紅葉を楽しませてくれることになる。

 

 そんなことから、剪定が遅れて2度目の発芽が遅くなると、新芽はきわめて短命となり、木にとってはもちろん、観賞する方にとってもあまり好ましくない。そこで、早い時期の剪定をお願いしているが、先方にも都合があるようだ。

 

 今年も8月初旬の剪定だったので、2度目の紅葉はいまを盛りと華やいでいる。そして、緑の峠を越えないまま紅葉の本番に突入するはずである。