げし

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[風を感じ、ときを想う日記](176)6/21
げし

 今日6月21日は夏至である。二十四節気では、これからの半月間を含めてそうよんでいる。今日は、地球の北側が太陽に向かって直角に傾きかけている日、地球の北半球が一年で一番太陽に近い日である。このため、北半球では、今日が一年で一番昼間の長い日となり、夜が一番短い日となる。

 東京の場合、昼間の時間が14時間35分、夜が9時間25分となる。冬至のときの昼間が9時間45分なので、4時間50分も差があることになる。ただ、この時期は梅雨のために日照時間が短く、数字ほどの実感がわいてこない。

 季節の移ろいということからいえば、夏至冬至の対極にあり、春分秋分とともに四季の重要な節目にあたる。ところが、夏至は他の三つに比べいま一つパットしない。夏至にまつわる行事を調べてみたが、これといったものも見当たらない。

 日照時間の長さが頂点に達すれば、あとは短くなるばかりである。ひとつのことが極まり、下り坂に向かうときの寂しさが人々を逡巡させるのだろうか。あるいは、夏の実感とはほど遠い梅雨空が気持ちを抑えてしまうのだろうか。

 季節の大きな節目であるはずの夏至を、人々はたいした感慨も持たず、たいした行事も行わないまま、単なる通過点として見送っているようだ。