月遅れの雛まつり

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[風を感じ、ときを想う日記](154)4/3
月遅れの雛まつり

 4月に入ってからいいお天気が続いている。今日など、まさにぽかぽか陽気である。大庭城址公園のさくらは、先週の土曜日にはすでに満開になっていた。それなのに、そのすぐ下の引地川の桜並木は、今日あたりがやっと見頃である。

 地形の関係だろうか、あるいは樹齢の差だろうか。ソメイヨシノはクローンによって増やされたはずなので、上野公園も、ポトマック河畔も、我が家の近所もみな同じDNAのはずである。

 さくら散る 夢が膨らむ 新年度

 そういえば、子供のころは今日4月3日は月遅れのお雛まつりであり、お花見の日でもあった。子供たちは、それぞれお気に入りの秘密の場所をもっていた。母の用意してくれた重箱を風呂敷に包んで、ムシロを小わきに友達同士数人で連れ立ってでかけた。

 メインディッシュはのり巻き、脇役はいなりずしと決まっていた。その周りに、たまごやきと紅白のかまぼこが華として添えられていた。いま考えれば、コンビニの弁当に毛の生えた程度のものであった。
それでも、脱脂粉乳世代の子供たちには、一年に一・二度しか味わうことのできない大変なご馳走であった。