八十八夜

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[風を感じ、ときを想う日記](87)5/3
八十八夜

 昨日は八十八夜。ついこの間、節分の豆まきをしたように思うが、あれから3箇月近くが経っていたのだ。八十八夜の別れ霜、という言い伝えがある。これから先、霜の降る心配はほとんどない。霜害にあわないこの時期の新芽茶はことのほか珍重される。

 ♪夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘じゃ
ないか あかねだすきに菅の笠♪ ご存知「茶摘み」の歌である。この季節を忠実に、しかもファンタジックに描写している。

 夏も近づくというが、たしかに4日後には立夏がやってくる。若葉はあたり一面に満ち溢れている。野にも山にもと、わざわざいうだけのことはある。茶摘みが精を出すのは、新芽茶が高い評価を受けるからであろう。いまどきあかねのタスキはおよびでないが、菅の笠は紫外線対策にぜひ用意しておきたい。
 
 八十八を縦に重ねて書くと米という字になる。子供のころ、米を作るには88回も手を掛けなければならないので一粒たりとも無駄にしてはならない、とよく教えられたものである。

 立春から数えて88日目のころは、農業にとっては種まきなど重要な意味をもつ時期である。私の場合は、洋服ダンスのスーツを冬物から夏物に入れ替えるのが何十年来の恒例行事である。

 今日は憲法記念日、明日はみどりの日、明後日は子供の日、そして連休最後の日にはいよいよ夏を迎える。