葉っぱの世代交代

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風を感じ、ときを想う日記(1032)5/2

葉っぱの世代交代

 

 冬の間寂しかった雑木林が、春とともに柔らかな黄緑色の葉っぱに覆われてきた。その、新緑の香りを運んでくるそよ風は、私たちに優しさと爽やかさを置いていく。コロナ禍など、別世界の出来事のように思われてくる。

 

 そんな穏やかな晩春のひとときだが、あまりゆっくりもしていられない。実は、落ち葉かきに精を出さなければならないのだ。わが家の落ち葉は、秋よりこの季節の方がずっと多い。わが家に限らず、常緑樹の多い住宅街は、いまが落ち葉の季節といっていい。それらの葉っぱはこの時期に入れ替わっていくためだ。

 

 わが家を例にとると、狭い敷地ながらそれなりの数の樹木が植えられている。庭木と呼べる大きなものは17~8本ある。その内訳は、秋に落葉する梅や楓などの落葉樹が3分の1、春に葉っぱが入れ替わる松や槇などの常緑樹が残り3分の2を占めている。いまの季節に落葉するものの方が圧倒的に多いわけだ。

 

 ほかにも、垣根には山茶花、そして木々の足下を飾っているのがツツジとサツキである。いずれも常緑樹で、葉っぱはこの季節に順々に入れ替わっていく。落葉樹のドラスチックな展開にまどわされがちだが、晩春にわが家で落葉する量は秋とは比較にならないほど多いのである。

 

 そんな中、早くも八十八夜がやってきた。常緑の茶の木にも新芽が出そろい、摘み取りごろを迎えたようだ。今年もまた、香り高い新茶がいただけそうだ。