さくら減速

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[風を感じ、ときを想う日記](78)3/15
さくら減速

 発表どおりなら、いまごろすでに咲いていたはずだ。ところが、蕾はまだ固く、あと一週間近くはかかりそうだという。ソメイヨシノの、静岡近辺の開花予想が大幅に修正された。

 ニュースでは、今年の開花が早まるわけをもっともらしく説明していた。おまけに、私たちは例年にない暖かさを肌で感じていた。平年より半月も早くなるといわれても、誰もが簡単に納得してしまった。このような予想ミスは、東京や高松あるいは松山でもあったそうだ。

 予想の間違いは、基本データの入力ミスによるものだそうだが、異常なアウトプットに誰も不思議に思わなかったのだろうか。実際に桜の木の前に立てば、蕾がどのような状態にあるか一目でわかったはずなのに、それすら手を抜いてしまったのだろうか。

 お花見弁当の容器が間に合わないと、成型品メーカーの尻を叩いている弁当屋さんのニュースを見た。予定していた有給休暇が、花見の時期とずれてしまったと嘆くサラリーマンがいた。これをもとに準備をすすめている観光関連業者は大混乱に陥っているはずである。

 気象庁は、どうせ天気予報は当たるも八卦当たらぬも八卦だから、適当でいいとでも思っていたのだろうか。

 結局、関東南部の開花は今月の22~23日頃になるそうだ。何日ずれようが、楽しみに変わりがないことだけは確かである。好天を期待しよう。

写真は、上野公園の寒緋桜