日焼け

[風を感じ、ときを想う日記](2)3/19
日焼け
 
 ここ2、3日、顔の色がだんだん赤黒くなってきた。どうやら、帰省していたときの日焼けが、今ごろになって表面に現れてきたようだ。
 
 母が入院していた病院は、私が3年間過ごした高校のすぐそばにあった。当時、片道8キロの海岸沿いの県道を、私たちは自転車で通学していた。

 その体験が、49年間の時間を経て再現されることになった。過疎のため、バスの便が極端に悪くなっており、やむを得ず自転車を利用することにしたためである。

 瀬戸内には珍しく、吹雪いた日が2日間もあった。筋肉痛がひどくなり、疲労もたまってきた。途中でタクシーに切り替えることも考えたが、延べ6往復をなんとかこなしきった。

 春まだ浅いとはいえ、紫外線は意外に強く、しかも海からの反射は想像を超えていた。日焼けは、皮膚の内面で着実にすすんでいたようである。