梅花

[風を感じ、ときを想う日記](1)3/18
梅花

 先月末、郷里の母が体調を崩して緊急入院した。先に駆けつけていた妹と交代して、10日あまり帰省してきた。

 帰宅してみると、出発前、開花直前まで膨らんでいたわが家の梅は、すっかり盛りをすぎてしまっていた。一昨夜の春の嵐は、最後までしがみついていたわずかばかりの花びらさえ、容赦なしに散らしてしまった。

 京都の北野天満宮の梅はいまが見ごろだそうだが、わが家の楽しみは3ヵ月後の青梅の収穫まで待たなければならない。

 彼岸の入りは、花の命のはかなさを実感させられる時節でもある。