彼岸のお墓参り

[風を感じ、ときを想う日記](1210)9/22

彼岸のお墓参り

 

 昨日、今日、そして彼岸の中日である明日。この三日間、いずれも天候はいまひとつすっきりしないようだ。いつ彼岸のお墓参りに出かけるか、空模様を眺めながらなんとなく迷っていた。最初の昨日は、“今日がだめでも、まだ明日と明後日がある”などといっている内に、うっかりやり過ごしてしまった。

 

 その真ん中の日である今日、雨は降りそうで降ってはいなかったが、空模様も気持ちの上でもなんとなくどんよりとしていた。とりあえず買い物だけでも済ませておこうと出かけているうちにお昼になってしまった。早めの昼食を取っていたら、薄日が差してきた。なぜか急に「今がチャンスだ」と思えてきた。

 

 そういえば、なぜ彼岸にお墓参りに出かけるのだろう。この期に及んでそんなことを考えてしまった。以前、なにかの本で読んだときは、彼岸とはあの世のこと、そして三途の川を挟んでこちら側を此岸(しがん)という。昼と夜の長さが同じになるこの時期、両岸の距離はもっとも近くなるそうだ。その彼岸の日に、近くまで来られたご先祖さまにご挨拶をしようということのようだ。

 

 昼食の後片付けもそこそこに、近所のスーパーでお花を買って墓地へと向かった。そこは意外と静かだった。いつもなら、墓地の中の道路は車で混み合っているのに、意外と閑散としていた。そういえば、ちょうど昼食時で午前中にお参りする人は帰った後、午後出かける人はこれからというところのようだ。比較的静かな環境の中で、ゆっくりと悲願のお墓参りができた。