アッ、もう彼岸花!

[風を感じ、ときを想う日記](1209)9/20

アッ、もう彼岸花

 

 昨日の夕方、いつものルートをいつものように散歩していた。すると、道路脇の小さな花壇に、白いヒガンバナが一輪ひょっこりと顔を出していた。そのすぐ近くには、赤いヒガンバナも半分開きかけていた。こんなに暑いのに、彼岸の花はその時期にちゃんと開花しようとしているようだ。

 

 今年の夏の暑さは格別だった。9月になっても、その9月も下旬になっても、最高気温は真夏並みの30度を大きく超えたままである。いくら“暑さ寒さも彼岸まで”とはいっても、この異常な暑さは度が過ぎている。そんな異常気象にあって、あの花はよくぞ開花時期を間違えないでいられるものだ。

 

 この花は、一体なにを目安に開花準備をしているのだろう。まさか、カレンダーを内蔵していているわけではないだろう。やはり地中の気温の変化だろうか。それにしては、地表からそれほど深い位置にいるわけではないので、外気温の変化はほとんどそのまま伝わっているはずである。

 

 すると、日照時間の移り変わりが目安になっているのかもしれない。しかし、地表に近い位置とはいえ、はたして地表の明るさの変化をうまく感知できるのだろうか。いずれにしても、納得できる決め手には乏しいようだ。

 

 ここはやはり、内蔵されたカレンダーによって人々の期待に応えようとしているとしか考えられない。今年もようこそ!ヒガンバナさん。