十二月の風

[風を感じ、ときを想う](1156)12/5

十二月の風

 

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。

 

 ・・・私たち「ゆうゆうクラブ」は、月一回、日曜日の朝7時から公園の清掃を行っています。通常は月一回ですが、落ち葉が大量に積もる12月だけは、さらにもう一回行うことにしています。おおかたの落葉樹は、12月上旬くらいまでには葉を落としてしまいますが、5本ある紅葉葉楓(モミジバ フウ)たちはこの頃が落葉の最盛期にあたるためです。

 

 そのモミジバ フウは個体差の大きい樹木だそうです。さらには、同じ木でも部位によって違いが大きく現われるようです。紅葉の色つきの具合、落葉の進行具合、どれをとってもすべてがまちまちです。それだけ、紅葉のグラデーションが長期間楽しめるとされています。わが町の公園のシンボルを、個性豊かな大木として大切に見守っていきたいですね。・・・

 

 そのモミジバフウ、いまが落葉の最盛期である。すでに、一番南側の樹はあらかた裸になった。次に落葉が進んでいるのは一番北側の樹のようだ。おかげで、樹の下は葉っぱが山のようになっている。今度掃除をするのは12月18日の予定だが、それまでに落葉はさらに進むことになりそうだ。

 

 落ちているモミジの形をした葉っぱは、一枚一枚大きさも色も違う。落ちてなお、個性の違いを私たちにアピールしているようだ。