雨水

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f:id:yf-fujiwara:20220218165958j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1096)2/18

雨水

 

 春ももう一歩、さらにあゆみを進めるときがきた。二十四節気では、明日から春の第二段階目に入る。“春も名ばかり”ではなく、いよいよ本格的な春が目の前までやってきたということだ。真冬のカラカラ天気から、雨が順繰りにやってくる季節に移ったことから「雨水」と名付けられている。

 

 雨水とは、雪が雨に変り、雪解けが始まって草木が芽吹き始めるころ。それにあわせて、いよいよ農耕の準備を始めるころ。ものの本には、雨水についてこんな説明もなされている。生あるものが、先を競うように自己を主張しはじめ、己の勢力圏をさらに拡大しようと頑張る。これからはそんな季節でもある。

 

 そういえば、わが家のツバキも、開花の速度をはやめたようだ。しかし、所詮は地味な存在で、葉っぱばかりが艶々と繁り、花の華やかさがちっとも伝わってこない。おまけに、開いた花にはたくさんの傷がついている。メジロがつついためだろうか、わが家に限らず、いずこの花もみな同じような傷を持っている。

 

 そして、このあたりにおける雨水の極めつきは、ピンクも鮮やかな河津桜の開花である。植えられた所によってズレはあるが、前後してあたりを彩る様は、ツバキなどにはまねのできない春の幕開けを告げる華やぎが備わっている。

 

 すでに、日照時間は80分近くも伸び、日射しはさらに力強さを増している。これからは、日向でのサクラ見物がいっそう楽しみになるというものだ。