雨水

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[風を感じ、ときを想う日記](336)2/19
雨水

 長いトンネルを抜けると、いつのまにか雨水(うすい)になっていた。

 ここ十日ばかりの季節感を、私なりのキーワードでつなぐとこんなフレーズになる。うっかりすると、「清水トンネルを抜けるとそこは雪国だった」、「清水トンネルができる前は、碓氷(うすい)峠を越えて雪国に入っていた」などといった脈絡のない連想をしてしまいそうだ。
 
 途中、中休みはあったものの、不順で肌寒い日が長く続いた。やっと晴れ間が戻ったら、暦は雨水に変わっていた。・・久しぶりの陽光を浴びながら、私の五感はこんな季節感で満たされていた。
 
 今日とこれからの半月間は二十四節気でいう雨水にあたる。雪が雨に変わり、雪解けが始まるころ。草木が芽吹き始め、農耕の準備を始めるころ。雨水の日にひな人形を飾りつけると良縁に恵まれる。などと昔から言い伝えられている。
 
 季節感も大きく変わった。早咲きの梅が峠を越え、河津桜が見ごろを迎えた。ミモザがあでやかな黄色いボンボンを振りかざし、自己主張を繰り返す。間もなくわが家の遅咲きの梅たちも見ごろを迎えるであろう。

 これからは、一雨ごとに春が近づきスギ花粉もおそってくる。期待感半分、恐怖感半分、また新たな季節がやってくる。