[風を感じ、ときを想う日記](1061)9/9
重陽の日
今日は重陽の日、別名菊の節句と呼ばれる五節句の一つに当たる日である。その五節句とは、1月1日の元旦、3月3日のひな祭り、5月5日の端午の節句、7月7の七夕祭り、そして今日、9月9日の重陽の日である。このように、奇数が重なった日をおめでたい日として、昔から特別にお祝いしてきた。
私の書いたエッセー145では、・・中国では9は最高に縁起のよい数字と考えられている。もともと、奇数は陽でありおめでたいとされているが、その中でも一番大きい9がもっとも縁起がよいそうだ。9は一桁数の終わりにあたることから、無限や再生を意味し、長寿若返りに通じるとも考えられている。
こうして、究極の吉数が重なった9月9日が、1年で一番縁起のよい日ということになった。この日は、陽が極まって重なっていることから重陽(ちょうよう)の日と呼ばれ、季節の花である菊と結びついて菊の節句としてお祝いされるようになった。この節句の大儀は敬老であり、その願いは不老長寿である。・・
ところが、日本では「9」は「苦」に通じることからあまり重用されることはないようだ。唯一、9月9日を「救急の日」として、一部の組織で特別扱いされている程度である。旧暦9月9日は、今年は10月14日がその日にあたる。菊の節句とも呼ばれるように、ちょうど菊が満開を迎えるころである。
この日がめでたいかどうかはともかく、秋をそして菊をしっかりと楽しもう。