小出川の彼岸花

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[風を感じ、ときを想う日記](922)9/26

小出川彼岸花


 現地に着いてみて、あの真っ赤な色のあまりにも少ないのに驚いた。そばまで行ってみると、地上に出ている花芽の少なさにさらに驚かされた。しかも、芽は出ているが、花びらが大きく開くところまでは進んでいないものが多かった。これでは、土手全体を真っ赤に染めるというわけにはとてもいきそうにない。


 彼岸を3日も過ぎ、彼岸明けを迎えたというのにまだこんな状態である。彼岸花は、たいてい彼岸の中日前後に見ごろを迎える。他の植物と比べると、きわめて几帳面な性格で、ずれてもせいぜい2~3日程度である。夏が極端に暑く、残暑も長引いたことが開花の遅れに影響しているのかもしれない。


 実は、今年の開花状況について、先週末からネットで追いかけていた。台風15号の直撃と17号の強風に相当翻弄されたはずである。受けた影響も少なくないだろうと思い、事前にチェックしていたわけだ。そんなことから、日曜日に予定されていた彼岸花まつりも中止になったらしい。


 お天気はよかったが、こんな状況が漏れ伝わっていたせいだろうか、現地を訪れた人は、他に2名しか見当たらなかった。大勢押しかけて踏み荒らされるのも困るが、閑散としている様子はさらにやるせなさを募らせる。


 この日は西の空に薄雲がかかり、赤い帯の先に見えるはずの富士山も望むことができなかった。その分、来年への期待は倍増されたことになる。