近在の花たち

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[風を感じ、ときを想う日記](850)5/4
近在の花たち

 今年のゴールデンウィークは、遠出はせず、散歩がてら近在で花たちを見て歩くことにした。その気になれば、いつでもどこへでも出かけられる身分である。混雑が避けられないこの季節は、近在で花を楽しむに限るというわけである。

 遊行寺ではハナショウブが鮮やかに花開いていた。すぐそばの池では、彼女らを愛でるように、緋鯉たちが列をなして泳ぎ回っていた。樹齢700年と伝えられる大イチョウの下での、そよ風に吹かれながらの休息もまた乙なものだった。

 白旗神社では、紫より少し遅い白いフジが、行く春を名残り惜しんでいた。その上空では、青空をバックに鯉のぼりたちが悠然と泳ぎ回っていた。メイストームが予報された前日だったので、鯉たちの泳ぎも一段と激しいものだった。

 同じ花でも人間の華は、別の意味でまたいっそう瑞々しさにあふれていた。近所の石名坂温水プールでは、少女たちのシンクロナイズドスイミングのショウーが開かれた。年齢別に3つに分かれて、水中の舞を華やかに披露してくれた。
 
 そして、日本大学生物資源科学部のバラはちょうど見ごろを迎えていた。バラ園の入り口には、5月中旬から一般開放という掲示があったが、今年は開花が早まったことを考慮してのことだろうか、無人の入り口は広く開け放たれていた。やはり、専門に研究されているだけに花の見応えは十分であった。
 
 春はあっという間に過ぎ、梅雨もいよいよ間近に迫ってきたようだ。