[風を感じ、ときを想う日記](753)6/26
定期健康診断
前夜から、雨交じりの強風が吹き荒れていた。ひょっとすると、鉢植えのキュウリは吹き飛ばされているかもしれない。そんななんでもないことを心配しながら、夢うつつのうちに朝を迎えた。嵐はだいぶ落ち着いてきていたが、まだ風雨は続いていた。それでも、気持ちの上では少し安堵するものがあった。
平素なら、土曜日の午前中はグラウンドゴルフに出かけるが、この日は健康診断を予約していたのでそちらは断念せざるをえなかった。しかし、雨が降れば当然中止となる。プレーできない無念さも随分と和らぐというものである。
朝ドラが終わると、支度を整えて近所のクリニックを訪れた。すでに雨は上がり薄日が差し始めていた。そこでは定番の検診が滞りなく進められていった。身長、体重、腹囲、採血、尿、胸部レントゲン、胃カメラ、心電図、血圧、そして問診。便と痰は、あらかじめ自宅で用意して持参した。
クライマックスは胃カメラである。毎年受診しているので様子はよくわかっている。機器も鼻から入れるタイプなのであまり苦痛は感じなくて済む。それでも、異物が体内に入ってくるのだから楽しいはずはない。ポリープは各所に散在していたが、とくに悪性のものは認められずこの検査も無事通過した。
帰りにはすっかり晴れあがっていた。健康診断が無事済んだことの安堵感と、グラウンドゴルフができなかったことの無念さが胸の内で交錯していた。