昨夜のクラシック音楽館

[風を感じ、ときを想う日記](1237)2/19

昨夜のクラシック音楽

 

 昨夜のNHKクラシック音楽館は、「追悼・・・マエストロ・小澤征爾」というウィーン・フィルとの2つの共演番組で構成されていた。2時間半もの長い番組なので、2002年のニューイヤー・コンサートの部分だけを聴いた。22年前の正月に、氏が実際にウィーン・フィルを指揮したときの録画である。

 

 この番組は毎年楽しみにしているので、私も日本人としての誇りを胸に視聴した記憶がある。あらためて映像を見ると、小沢氏もまだ若くはつらつとしていた。表情はいきいきとしており、体の動きに切れがあった。氏の最後の舞台となった松本市での、車いすでの指揮とはまったく別世界の様相であった。

 

 当時はまだ、日本がなしえた高度成長の余韻が残っており、客席にも多くの日本人客が見られた。もう一つ驚いたのは、この22年前の番組がワイド画面で制作されていたことである。古い録画はたいてい横幅が狭いのに、この番組は貴重な記録として今日があることを予期してのことだったのだろうか。

 

 大晦日の「紅白」と元旦の「ニューイヤー・コンサート」は毎年欠かさず見ているが、後者は元旦に発生した能登半島地震の影響で放送中止となってしまった。それでも、今年のニューイヤー・コンサートは後日二回にわたって放送されたようだ。昨夜の放送は、その三回目の再放送ではなかったが、今回の2002年のものはそれに倍する価値ある番組となった。・・・黙祷!