今年の元旦

[風を感じ、ときを想う日記](1163)1/1

今年の元旦

 

 今年の元旦は、いつものお正月となにも変わらなかった。例年どおりよく晴れ上がり、おだやかなお正月となった。前夜に放送された元旦の天気予報でも、お天気マークはお日様マークだけ、雲のかけらも表示されていなかった。おまけに、等圧線の間隔は格段に広く、風は穏やかとなることを予言していた。

 

 この調子なら、例年テレビ朝日で伝えられる「ダブルダイヤモンド富士」の見事な光景を拝めるはずだ。早々にチャンネルを「5」にあわせその時を待った。富士山の山梨県側、本栖湖に続く竜神池の西側に陣取ったテレビカメラはもちろん、全国の視聴者たちも固唾をのんでその時を待った。

 

 朝8時過ぎ、山頂が輝きはじめた。手前の池には、ダイヤモンドをいただいた逆さ富士が映りはじめた。見事なダブルダイヤモンド富士である。と、いいたいところだが、実は湖面には氷が張っていてすっきりとは映ってはいなかった。それでも、昨年に続いておめでたい光景を楽しめたことはいうまでもない。

 

お雑煮の朝食を済ませると、支度もそこそこに初詣に出かけた。途中、犬の散歩数組に出会っただけでいたって静かな正月風景だった。ところが、神社前まで行くと、3年前と同じように長々と伸びた参拝者の列が待っていた。やはり日本人は、ヨーロッパで戦争があろうと、コロナの第8波が襲ってこようと、年の初めに神社の鳥居をくぐってこないと新年は始まらないようだ。