衣類の虫

[風を感じ、ときを想う日記](1128)7/31

衣類の虫

 

 先日、弔事で出かけることがあった。コロナ騒動以降、こうした機会は極端に少なくなったが、身近な場合はまた別問題である。季節、天候、はては社会情勢まで、時期や場所を選ぶことなどまったくない。今回はきわめて身近な出来事だったので、無条件で出かけることになった。

 

 洋服ダンスから喪服を取り出しその準備をはじめた。ひととおり点検してみたが、とくに汚れや皺は見当たらなかった。ところが、数カ所にポツンと小さな穴があいていることに気がついた。虫食いのアトだった。今更どうすることもできないので、とにかくそのまま着用して出かけることにした。

 

 衣類に、こうした悪さをするのはヒメカツオブシムシあるいはヒメマルカツオブシムシと呼ばれる虫の幼虫だそうだ。出かけたとき、それらの卵か幼虫を連れてきてしまったようだ。あらためてタンスを点検してみたが、防虫剤はちゃんとセットされてあり、その有効性も正常な状態になっていた。

 

 現役のころなら、こうした衣類の出番も多かったが、引退後は放置に近い状態が続いている。まして、ここ3年あまりはなおさらである。車なら車検といった避けて通れない点検の機会もあるが、こうした普段使わない衣類や用具にも、虫干しなど家庭内定期点検制度のようなものが必要かもしれない。

 

 そういえば、わが家の火災報知器は十数年前に設置したままになっている。