花祭りと唯我独尊

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[風を感じ、ときを想う日記](1106)4/8

花祭りと唯我独尊

 

 4月8日は灌仏会花祭りともいわれ、お釈迦様の誕生日をお祝いする日である。お釈迦様の生年月日がいつだったかは正確には分かっていないようだが、違うという根拠もまたあいまいなままのようだ。そこで、紀元数百年前の4月8日ということにでもしておけば、それでいいのではなかろうか。

 

 お釈迦様は、摩耶夫人の右脇から生まれ落ちたとたん、七歩歩いて右手で天を、左手で地を指して、“天上天下唯我独尊”と唱えられたそうだ。これは、「この世界に我より尊いものはいない」という意味である。花祭りのとき、お寺に飾られて甘茶をかけられる小さな像は、そのときのお姿だそうだ。

 

 お釈迦様なら、唯我独尊といわれれば「そうかな」と思えなくもないが、最近になって我こそはといいだす人がこの地球上に何人か出てきているようだ。寝言でそういっている分には害もなかろうが、それが昂じて他人や社会にまで危害を及ぼすようでは黙って見過ごすことはできない。

 

 人間、長年トップに君臨していると、知らず知らずのうちにそんな気持ちになってくるようだ。自身はもとより、まわりも気をつけなければならないが、そうさせない仕組みを確立しておくことこそ肝要である。

 

 花祭りにあたり、お釈迦様の唯我独尊がスポットを浴びている機会に、みんなでよく考え議論を深めてみてはどうだろう。