サクラの置き換わり

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f:id:yf-fujiwara:20220311151253j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1099)3/11

サクラの置き換わり

 

 いま、人類が苦闘を続けているコロナウイルスは、2年半前に姿を現わして以来すごい勢いで変異を続けてきた。アルファから始まってオミクロンまで、追いかけきれないほどの変り方である。これからも、人類と生存競争を続けていくかぎり、その進化が止まることはないであろう。

 

 実はサクラもそうだった。わが家から徒歩二十数分のところに、伊勢山公園という小山の上に立地する古い公園がある。昔からサクラの名所として知られ、シーズンになると昼夜を問わず賑わっていた。しかし、近年、それに代わる新しいサクラの名所が次々と現われ、新種のカワヅザクラも植えられるようになった。人々は、そちらに心を奪われ、古い公園はすっかり忘れられた存在となった。

 

 先日、その手前の自動車学校脇にあるカワヅザクラ並木の様子を見に行こうと家を出た。ところがその途上、はるか前方の伊勢山公園にピンクのかたまりがあるのに気がついた。そういえば、カワヅザクラも植え足したのかもしれない。そのまま、そこまで足を伸ばしてみることにした。

 

 1~2本だろうと思っていたら、なんと全山がカワヅザクラだった。あのソメイヨシノたちはどこへ行ったのだろう。そういえば、当時から相当の老木だったので、寿命が尽きてしまったのかもしれない。枯れたはしから新種を植えたということだろうか。知らない間に、サクラまで置き換わりが進んでいたようだ。

 

[追伸]

 この記事について、後日、ご近所の方から次のようなご指摘を受けた。要するに、あのサクラはカワヅザクラではなく「横浜緋桜」という種類なのだそうだ。ご紹介いただいた「藤沢市ふじさわ宿交流館」と名付けられた公式ホームページに、たしかにそのように紹介されている。なんでも、「寒緋桜」と病気に強い「兼六園熊谷」という山桜を交配させた早咲きの桜なのだそうだ。

 上記交流館は藤沢市直轄の組織なので、信じるに値するものとして私の記事はそのように訂正させていただきます。・・・2022,3,19 追伸