サルスベリの冬支度

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f:id:yf-fujiwara:20211219172349j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1082)12/19

サルスベリの冬支度

 

 朝6時少し前、テレビを付けてNHKの天気予報を見た。最初に、各地の空の様子が北から順に中継で映し出された。名古屋の番になったが、空はまだまっ暗だった。その透き通った夜空に、見事な円い月が現われた。冬至直前のその月は、あと半日で完全な満月になろうという見事な冬の月だった。

 

 月が冴えているということは、それだけ空気が澄み渡り、冷気がどんどん地表に溜まっていったということだろう。なるほど、今冬一番の冷込みになったと伝えられている。高くなってきたお日様に誘われて、近所に散歩に出かけることにした。やはり、空き地には霜柱が立っていた。その柱の長さは、かれこれ3センチくらいはあった。事前の予報どおり、相当な冷え込みだったようだ。

 

 そうだ、サルスベリの枝を落としてやろう。わが家では、庭木の手入れのうち、この作業だけは自身で行うことにしている。植木屋が剪定にくるときと、花が終わる時期が大きくずれているためだ。脚立に上り、細い枝を一本一本のこぎりで切り落としてやった。高いところは、脚立を梯子に変身させて対応した。

 

 こんな高所作業がいつまで続けられるだろうか。他人から見れば危なっかしいと思われそうだが、自身では安全かつ完璧にできたと満足している。ただ、下に降りてから、足の踏ん張りかきかなくなったり、手の握力が抜けて茶碗がうまく持てなくなったりした。こんな冬支度にも定年があるのかもしれない。