スズメが増えた?

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[風を感じ、ときを想う日記](1037)5/28

スズメが増えた?

 

 近年、野鳥が少なくなったように感じている。とくに、ツバメはほとんど見かけなくなった。ゆうゆう通信5月号にはツバメのことを取り上げたので、ことさらその存在が気になっている。先日も、例年巣作りをしている温水プールの入り口を確認に行った。しかし、彼らの姿はまったく見られなかった。

 

 民家の軒先にはツバメの巣がかけられ、雛たちが賑やかに鳴いていた。親鳥は、田植えの準備の整った田圃の上を、水面すれすれに高速で飛び交い、空中にいる虫たちを捕まえてはせっせと雛のもとに運んでいた。そんな子供の頃の思い出は、いまや記憶の世界でしか出会うことができないのだろうか。

 

 似たような思い出はスズメにもある。瓦と瓦の隙間に巣を作り、子育てをしていた光景である。かつての黒い瓦は両端が反り上がり、継ぎ目部分は赤土で埋められていた。その土は、長い年月のうちに風雨で流され、瓦の継ぎ目部分にはかなりの隙間ができていた。スズメの巣作りには格好の空間であった。

 

 そんな日本瓦の住宅も減り、近在では餌となる稲作の水田も埋め立てられていった。スズメが少なくなるのも当然かと思われていた矢先、今年は彼らの姿をよく見かけるようになった。今日も、わが家には数羽が姿を見せている。

 

 居住環境が改善されたのか、餌が豊富になったのか、あるいはカラスやネコなどの天敵が減ったためだろうか。いずれにしても嬉しい現象にはちがいない。