初打ち

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[風を感じ、ときを想う日記](1008)1/6

初打ち

 

 若い頃は、年明け早々よくゴルフに行った。初打ちなどと称して、朝暗いうちから出かけていったものだ。しかし、ここ四半世紀ばかりは、子供や孫が来てくれるのでお正月は当然自宅待機となっている。今年もそのつもりでいたが、コロナ禍の状況が悪くなる一方なので、その慣例も潔く見送ることにした。

 

 一方、三が日を過ぎれば通常の生活にもどる。ただ、その行動には “初”を付けて、その意義を強調することが多い。初出勤や初仕事などと。ただ、この年齢になるとそういった類いのものも遠い存在になってしまった。結局、暇つぶしの延長だけが、われわれに残された“初”のつけられる行動である。

 

 その今年の“初”は、グラウンド・ゴルフの初打ちである。薄曇りで北風も強く、手足は凍えるようだった。それでも、いつもの広場に30人あまりが集まった。久し振りのことなのでみないきいきと初打ちに興じた。プレーもそうだが、お互い顔を合わせられる“初顔合わせ”だけでも幸せといっていた。

 

 実は、コロナ禍の状況が芳しくないので、初打ちができるかどうかみな心配していた。その前に、集まれること自体難しいのではないかと気を揉んでいた。この週末には、間違いなく緊急事態宣言が再発令されるだろう。それなら、あれこれ心配せず、ここは当面休会にしようということになった。

 

 次回以降、プレーは“初”のままお預けとなる。後で、あれは賢明な決断だったとなるはずである。