4月最後の日曜日


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[風を感じ、ときを想う日記](1030)4/26

4月最後の日曜日

 

 しばらく好天が続いていたが、4月最後の日曜日は「曇りのち雨、雷の心配もある」と予報されていた。そして世の中は、コロナ禍の4番目の大波に襲われ、緊急事態宣言やら蔓延防止措置やらでいっそう騒がしさを増している。そんな中、ゴルフのホームコースでは、月例の競技会が予定されていた。

 

 あまり芳しくない条件のなかを、わざわざ参加すべきかどうか少し迷っていた。そんなことより、体力の衰えによって、満足にプレーできなくなりつつある。そんなヨボヨボのじいさんが混じっていたのでは、ほかのプレーヤーの足手まといにもなる。もちろん、自身の自尊心に付いた傷もいっそう深くなる。

 

 それでも、取るに足らない理由を並べて参加しない言い訳を探すより、とにかく出かけていって当たって砕けてみればいい。雨もプレーが終わる頃までなんとか待ってくれそうだ。かくして、自分にむち打って早々に家を出た。

 

 現地のお天気は、プレー終了間際まで晴れときどき曇りで快適だった。雪の残った富士山も、時折笑顔を見せていた。成績も想定の範囲内だったが、部分的には自信を取り戻すきっかけになるようなプレーも散見できた。

 

 雨の降り出した帰りの道は、緊急事態宣言下とは思えない混雑ぶりだった。どうやら、あの世間の心配事は、海沿いの郊外までは届いてこないようだ。そして、自分自身の後ろ向きの気持ちは、いつの間にかすっかり消え失せていた。