[風を感じ、ときを想う日記](1000)11/18
十一月の風
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・近年、秋の深まりとともに薄紫色の巨大な花が目につくようになってきました。南米原産で、コウテイ(皇帝)ダリアと呼ばれる花です。キク科ダリア属の多年草です。
これに先立って日本に現れたのが、ラッパが逆さにぶら下がっているような大きな黄色い花です。中南米原産のキダチチョウセンアサガオ、通称エンゼルス・トランペットと呼ばれているものです。ナス科の仲間で、こちらは草ではなく毒をもった木だそうです。日本の静かな秋は、これらのけばけばしい花ですっかり塗り替えられてしまいました。
それでも、グローバル化は避けられない流れかもしれません。最近やってきた巨大な花も、いつか日本の風景に溶け込み、和歌や俳句に詠まれるときが来るかもしれませんね。・・・
抜けるような青空のもと、コウテイダリアもエンゼルス・トランペットも美しく輝いている。一方、日本の皇帝~といえば、皇室の象徴である菊花である。そのキクもいまが盛りで、やはりこちらの方が私たちにはぴったりくるようだ。
ところで、エンゼルス・トランペットには、キョウチクトウやヒガンバナ同様、麻酔薬などに使われる強力な毒を含んでいるようなので注意が必要である。