遊行寺の豆まき’20

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[風を感じ、ときを想う日記](946)2/3

遊行寺の豆まき ‘20


 遊行寺の豆まきは、午後1時半からとなっていた。セレモニーの時間を見越して、1時45分くらいに着くよう家を出た。向かう途中で、昨年の悪夢がよみがえってきた。豆の入った袋を一つも拾えず、手ぶらで帰ったことである。それでも、気を取り直して勇躍遊行寺へと向かった。


 今日、現場に着いてみて、これなら少しは拾うことができるかもしれないと思った。ウィークデーの昼間で人出が少ない。わけても、若い元気のよさそうな男性が少ないのはなによりの救いである。今回は、まず風向きが有利な場所を選んだ。その上で、体格のいい男のそばを避けるようにした。


 いよいよ豆まきが始まった。例によって、かけ声は「福は内!」としかいわない。このお寺には鬼などいないためだという。夢中でテトラ型の豆入りパックを追いかけた。空中に手を伸ばし、何個かキャッチできた。足下に落ちたものも、いくつか手にすることができた。


 もういいや、と思い群衆の後ろに退いた。ポケットに入っていた小さなテトラパックは8個あった。そのおうちの一つは当りくじだった。交換所で景品をいただいたら、箱根駅伝の残り物の記念タオルだった。


 帰り道、知り合いの家数軒に立ち寄り、お裾分けといってパックを一個ずつ置いてきた。みなビックリして、あらためて喜んでくれた。