遊行寺の豆まき

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[風を感じ、ときを想う日記](679)2/3
遊行寺の豆まき

 今日は、よく晴れ上がって風もなく、出かけるには絶好のお天気だった。それでも、徒歩40分をかけて行くかどうか、ぎりぎりまで迷っていた。耳がまだ治りきっておらず、遠出には多少の不安があったのだ。おまけに、群衆に揉まれて、新調したばかりのメガネを壊してしまう心配もあった。

 結局、春の到来を思わせる暖かな日差しに誘われ、今年も遊行寺の豆まきに参加することにした。すでに、本堂では読経が始まり、特設舞台の前は群衆で埋まっていた。間もなく豆まきが始まるはずだが、集まった人の群れの中に割って入るほどの勇気は持ち合わせていなかった。

 それでも、写真だけでも撮りたいと思い、人々の隙間を縫って舞台に近づいていった。いよいよ豆まきが始まった。シャッターを切ってすぐ退散するつもりでいたら、豆の入った袋が一つ足元に転がってきた。それを拾おうとしたらさらにもう一つ転がってきた。

 それらをポケットに入れ、急いでその場を離れた。袋を開けてみると、その一つに景品の当たり券が入っていた。なんと、ゼリーの詰め合わせセットだった。“こいつぁ春から縁起がいいや”、というわけでありがたく頂戴して帰った。

 豆は、最初から売店で買うつもりでいた。その無欲が幸運を呼んだのだろうか。あるいはまた、本格的に運が向いてきたのだろうか。