二月の風

[風を感じ、ときを想う日記](1169)2/6

二月の風

 

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。

 

 ・・・4日は立春、一年の事実上のスタートです。八十八夜も二百十日も、立春からの経過日数をいいます。立春の前夜は節分で、豆をまいて家の鬼を追い払う習慣があります。

 

 一方、七草が明けると、古い言い伝えに便乗した恵方巻きの広告でにぎわいます。曰く、「節分の夜、無言で願いごとを思い浮かべながら、その年の恵方に向かって太巻きを丸かじりするとそれがかなう」。恵方は年々変わり、今年は南南東がそれにあたるそうです。「恵方とは、陰陽道に登場する歳徳神(としとくしん)のおられる方位のこと」だそうです。

 

 そんなことを信じる信じないはともかく、信じるものは救われるともいいます。豆をまくのも、太巻きを食べて願いごとをつぶやいてみるのも一興かもしれませんね。・・・

 

 その立春も過ぎ、いよいよ本格的な春へと向かう。いままで、比較的安定していたお天気も、その過程で大きな変化が予想される。ちょうど、飛行機が水平飛行から空港へ向けて降下し始めたときのようなものだ。気圧の斑になった部分を幾層も抜けていくわけだから、飛行機が翻弄されるのも当然のことである。

 

 しっかりとシートベルトを締めて、本格的な春の到来を待つことにしよう。