雑感・節分のころ

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f:id:yf-fujiwara:20220203143945j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1093)2/3

雑感・節分のころ

 

 明日は立春、やっと春を迎える準備が整ったということだろうか。この日は、一年の事実上のスタートである。八十八夜も二百十日も、ここからの経過日数である。その立春のイブが節分である。本来なら、自身も遊行寺に出かけて豆まきに加わりたいところだが、コロナ禍に鑑み今年も中止になったようだ。

 

 それに引き替え新聞の折り込みチラシは、古い言い伝えに便乗した恵方巻きの広告で大にぎわいだ。曰く、「節分の夜、無言で願い事を思い浮かべながら、その年の恵方に向かって太巻きを丸かじりするとそれがかなう」。

 

 「恵方とは、陰陽道に登場する歳徳神(としとくしん)のおられる方位のこと」だそうだ。しかし、恵方などということは知識にはないし、あっても普段はみな無関心である。もちろん、陰陽道歳徳神などについても、正確に説明できる人などいないのではなかろうか。

 

 買い物に出かけてみたら、どの店にも「ふとまき」がたくさん並べられていた。種類も結構あり、値段もなかなかのものである。しかし、面白半分に買ってみる人はいても、本気で手を出す人などいないのではなかろうか。せっかくのチャンスかもしれないが、便乗商売が空回りしいるように見えて仕方がない。

 

 買い物の帰途、河津桜の初花に出会った。枝の先に、一枚だけ枯れ葉が残っていた。それに隠れるように、出来損ないの花がたった三輪咲きかけていた。