グラウンド・ゴルフ再開

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f:id:yf-fujiwara:20210917190920j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1063)9/17

グラウンド・ゴルフ再開

 

 晴れやかな顔、そして明るい表情。久し振りに穴蔵から出てきた人たちは、これ以上ないというほどの“いい顔”をしていた。たまの買い物以外、家から出ることはなく、人と話をする機会もない独居老人にとって、このクラブ活動がいかに大切なものか体全体でアピールしているようだ。

 

 緊急事態宣言の行方にかかわらず、私たちはグラウンド・ゴルフを再開するつもりだった。そして久しぶりに再開させた。これ以上閉じておくことの意義が見いだせない反面、弊害ばかりが心配されるようになってきたためだ。再開初日は、出席率は9割近かった。それだけみな待ちわびていたということだろう。

 

 この地域の中核住宅地はもと分譲地であるため、住民の多くは同世代の人たちで占められ、高齢化率は全国いずこの過疎地にも引けを取らない。男性会員は減少を続け、女性会員はそれに呼応するように独居老人が大半を占めるようになってきた。先が心配されるといったレベルをとうに過ぎている。

 

 市当局は、「認知症普及啓発キャンペーン」という奇妙な名称の認知症対策を打ち出しているが、個々人のレベルまでには届いていない。ここは、「頭を使う、気遣いをする、知らないうちに動き回っている」といった環境を整えてあげる必要があるのではなかろうか。ゲーム性を伴うグループ活動がいかに素晴らしいか、屋外での軽い運動がいかに有効か、当事者自身が身を以て証明している。