[風を感じ、ときを想う日記](1054)8/7
八月の風
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・夏の大型の花といえばヒマワリと相場は決まっていました。ところが近年、その黄色い花に赤系統のライバルが現われてきました。その巨大さはまるで小型扇風機のようです。
あれは、どうやらアメリカ原産のアメリカフヨウと呼ばれる花のようです。アオイ科ハイビスカス属の宿根草で、別名をクサフヨウというそうです。花は一日花で、朝きれいに咲くが夕方には萎んでしまいます。花が終わると、やがて茎は枯れ株だけが残ります。翌春、そこから再び芽を出し、夏にはまたあの赤やピンクの大きな花を咲かせます。
外来種といっても、いまや日本の夏に欠かせない存在になりつつあります。あでやかさとはなやかさもまたこの花の命です。優しい目で、大切に見守ってやりたいですね。・・・
今回の原稿は、巣ごもりによる時間的な余裕もあって、ちょっと早めに用意していた。ところが、例によって今年は花の咲き具合が早く、8月になる頃には花が終わってしまうのではないかと心配することになった。
それでも、結果的にはなんとか間に合ったので、オリンピック中継の合間を縫ってはアメリカフヨウの優美な姿を楽しんでいる。