LED電球への切り替え

f:id:yf-fujiwara:20200111183324j:plain

[エッセイ 543]
LED電球への切り替え

 

 食卓の上にぶら下がっているペンダント型ライトの電球を、白熱電球からLED電球に取り替えた。いままでも、LED照明とはなにか、そしてその良さはどんなところにあるのか、経済性や環境対策のことも含めてそれなりに理解してきたつもりである。しかしその一方、わが家で一番使用頻度の高いその照明は、昼光色の100ワット型白熱電球に長年親しんできたままである。

 

 あの、柔らかな暖かい光が捨てられなかったことも事実だが、100円ショップで買いだめしていたものがまだ残っていたことも少なからず影響している。加えて、近所のお店では、100ワット型のLED電球をあまり置いておらず、あっても高額なのが当たり前といった値段設定になっていたためでもある。


 先日、行きつけの店で思い切ってそれを買った。納得いくものが見つかったためだ。100ワット型で13ワット、税込価額は1,260円だった。さっそくいままでのものと取り替えた。そして、その明るさに驚いた。いままでより10パーセント以上も明るくなったような気がする。光の感触もきわめて柔らかだ。この器具にかかる電気代も、7分1以下まで下がるはずである。


 そんなことから、あらためてわが家の照明器具の状況についてチェックしてみた。まず白熱電球だが、電球だけすぐにも取り替え可能なものが4機で6個、デザインなど多少凝った作りになっているものが15機で15個あった。一方の蛍光灯は、コンセントを抜き差しするだけで器具の取り替えができるものが3機6個、固定されており電気工事の必要なものが11機で19個あった。


 電球のデザインや内装との取り合わせさえ気にしなければ、取り替え済みの1個を含む白熱電球の21個はすぐにも取り替え可能である。あの1個のほかは、すべて60ワット型以下なので、予算的にも負担には十分耐えうる。ただ、利用頻度や使用時間は少なく、費用対効果という点では多分に疑問が残る。


 問題は、蛍光灯の器具たちである。和室にぶら下がっている吊り下げ型サークラインは3機6本あり、多少予算を奮発すれば取り替え可能である。ただ、あとの11機19本は電気工事を伴うので、時間と手間とそして予算が課題となる。当然、内装工事も伴うので、簡単に踏み切れる話ではない。


 ついては、わが家のLEDへの切り替え作戦は、第1段階が白熱電球の全面的な切り替え、第2段階が和室にある吊り下げ型蛍光灯の切り替えとなる。残る固定型蛍光灯の切り替えは、内装工事が発生したときということになる。


 このように、LED照明の良さは理解されていても、切り替えに至る難問は数多く横たわっている。とくに電気工事が必要な機器についての対応策が、全面的な普及に向けての重要な鍵になると考えられる。
                      (2020年1月11日 藤原吉弘)