寒露

[風を感じ、ときを想う日記](1284)10/8

寒露

 

 今日とこれからの二週間は、二十四節気でいう「寒露」にあたる。草花に冷たい露が宿り、秋が深まる。冬鳥が飛来しはじめ、コオロギが鳴きやむ。菊の花が咲く。ある本では、この季節のことをこんなふうに解説している。しかし、そんなことより、長引くしとしと雨の不快感の方が心に重くのしかかってくる。たしかに、関東では、梅雨時より秋の長雨の方が、降雨量が多いともいわれている。

 

 この時期、地面は湿り気を含み、それに加えて夜露が大量に降りてくる。グラウンド・ゴルフに利用している広場など、湿った地面とそこに伸びた草に夜露がたっぷりと付着している。フェアウェイの抵抗が極端に強くなり、ボールは思うように転んでくれない。プレーヤーは往生させられっぱなしである。そのボールは、夜露で濡れてビシャビシャ、ズボンの裾もずぶねれになっている。

 

 この季節、14日に「スポーツの日」があったり、15日には「十三夜」があったりと、本来なら秋晴れがもっとも期待されなければならないときである。しかし、猛暑が長引いた分、秋雨の時期も後ろにずれて、秋の長雨はまだしばらく続きそうだ。高く澄み切った青空など、当分先のことになりそうだ。

 

 それでも、ご近所の庭では萩の花が咲き始めた。もうすぐ菊も咲きはじめるであろう。とにかく、暑くもなく寒くもない季節を満喫したい。天高く澄み切った青空のもとで、散歩や屋外のゲームを存分に楽しみたいものだ。