二度咲きの金木犀

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[風を感じ、ときを想う日記](663)10/12
二度咲きの金木犀

 今朝もそうだった。雨戸を開けると、花のかおりにいきなり鼻孔をくすぐられた。もう終わったはずのキンモクセイのかおりである。わが家だけではない。お隣も、あるいは近隣のお宅も同じように咲いている。

 先日写した写真の日付を見ると9月29日になっている。そのときの花は台風によって吹き飛ばされたはずである。それが証拠に、風に吹き寄せられた花びらの痕跡がいまも木の根元に残っている。今年の開花が不完全燃焼だったため、未練を残しあらためて咲きなおしたのだろうか。

 二度咲きに至った理由はなんだろう。最初に咲きだした花は、房の大きさが例年よりかなり小ぶりだった。未成熟のまま咲き急ぎ、遅れてきた花が後追いしてきたため二度咲くことになったのか。あるいは、開花の途中で台風に吹き飛ばされたので、いわば返り咲きするかたちで開いたのか。

 今日、あらためてじっくりと観察してみた。二度目の花の状態は、房ごとにはっきりと二種類に分かれている。一つは完全に開いており、ふくよかな香りを放っている。いま一つはまだつぼみの状態にあり開花準備の真最中といったところだ。ただ、いずれの房も例年よりはるかに貧相である。

 天気予報によると、明日は雨、明後日は台風19号の直撃を受けそうだという。今シーズンのキンモクセイは、どうやら今日が見納めのようだ。