68日後の隠れ銀杏

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[風を感じ、ときを想う日記](353)5/17
68日後の隠れ銀杏

 強風で倒された鎌倉鶴岡八幡宮のあの隠れ銀杏は、その後どうなっているだろう。3月10日の未明のことだったので、もう2ヵ月以上が経つ。心配で夜も眠れないというわけではないが、その後もずっと気になっていた。今日はお天気もいいので、現地に足を運んで実際にこの目で確かめてみることにした。

 折れて挿し木にされていた幹の部分は、あちこちから緑の葉っぱが芽吹いていた。一方の残された根っこの部分は、新芽で覆われまるでツツジかサツキの大刈込のような形に丸く盛り上がっていた。見物に訪れた人たちとともに、その生命力の強さに思わず感嘆の声を上げてしまった。

 それにしても、挿し木にされた幹は本当に根付いているのだろうか。すごい大木なので、それ自身が蓄えた大量の水分と養分だけで生きながらえているのかもしれない。たまたま倒れた時期がこれから新芽を出そうとしていた矢先だったので、そのまま惰性で生命活動を続けているだけかもしれない。これから夏に向かって、強烈な日射しと暑さを本当に乗り切ることができるだろうか。

 心配すればきりがないが、挿し木のそばには子供たちが作った元気づけの大きな絵馬も奉納されている。なんとか再生を果たし、元の大木の威容を私たちに見せてほしいものだ。

写真:上:手前の新芽の塊が元の根っこの部分、向う側の大木が挿し木された幹の部分
   下:子供たちが奉納した巨大絵馬