[風を感じ、ときを想う日記](886)1/18
一月の風
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・今年のえとは12番目の“亥年”です。「亥」は、本来「がい」と読み、閉ざすという意味です。亥は、草木の生命力が、種の中に閉じ込められている状態をいいます。
その、亥年のキャラクターを猪としているのは日本だけで、他の国では豚がその重責を担っているそうです。なんでも、えとの暦が伝わってきた当時、日本には豚はいなかったのだそうです。そこで、その元祖である猪を代わりに当てたというのが真相のようです。
豚は、猪を家畜化したもので、起源は紀元前8千年頃だそうです。その豚が本格的に日本に現れたのは、幕末から明治初めにかけてのことです。猪や豚は生命力の強い生き物とされています。
私たちも、生命力に満ちた生き方をめざして今年もがんばりましょう。・・・
ところで、初詣に訪れた白旗神社には、その猪の姿が大きな絵馬に書かれて飾られていた。同社に縁の深い牛若丸が、猪に乗って颯爽と駆けている姿である。
一方、新しい元号やオリンピックを機会に、日本の国際化が急速に進むかもしれない。そうなると、干支も豚に変えようという議論が出てくるかもしれない。
それでも、あの絵馬をみるかぎり、豚より猪の方が絵になるように思える。
※ページをさかのぼって、エッセイ504ー「亥年」の写真をぜひご覧ください。