サツキの剪定

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[風を感じ、ときを想う日記](856)5/31
サツキの剪定

 5月、皐と呼ばれる月は今日でおしまい。そして、サツキの花もあらかた終わった。そのサツキは、花が終わるとすぐ、翌年の開花準備にとりかかるといわれる。もっとも、この特性は、サツキに限らず他の多くの木に咲く花にも共通しているようだ。

 そんなことから、世間のサツキ愛好家たちは、その花が終わるとすぐ伸びた枝の剪定に取りかかる。普通の庭だけでなく、公園や街路など公共の場所に植えられているサツキたちも、申し合わせたように一斉に剪定されている。

 いま剪定しておけば、来年の花の準備のことはもちろん、一年の大半をその緑で楽しませてくれる葉っぱにも好都合のようだ。裸同然に剪定されたサツキは、すぐ新芽を出して緑の葉っぱで体裁を整える。幸いなことに、小枝はあまり伸びず、葉っぱだけが茂るため、剪定直後の樹形を維持することができる。

 そんな風潮を受けて、わが家でも、きょうサツキたちの剪定をした。別に5月の最終日にこだわったわけではないが、雨の合間の曇天で作業に好都合だったこと、そしてもう一つは、今日が燃えるゴミの収集日だったことだ。

 こうして、さっぱりと散髪されたサツキたちを眺めていると、なんだか人間の都合だけでいいように切り刻まれているサツキがかわいそうになってきた。一本くらい自由に、伸び放題にさせてやればよかった。