戌年の雛飾り

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[風を感じ、ときを想う日記](841)3/5
戌年の雛飾り

 お雛さまが久しぶりに日の目を見た。娘が生まれたとき、家内の実家から贈られた御殿雛だ。その娘が、マンションでは場所を取るからと置いていったものだ。先日、孫が遊びに来て、手伝ってくれるというので飾ることにした。

 詰め物の古新聞を見たら、日付は2006年3月とあった。なんと、12年ぶりにお出ましいただいたことになる。まさに、戌年の雛飾りである。実は、14年前に書いた「お雛さま」と題するエッセーにも、“ほぼ十年ぶりに出した”とあったので、もともとあまり日の目を見ることはなかったようだ。

 それでも、今回は家内のお友達2人をお招きして、初めて家族以外の人にも見ていただいた。なんでも、お雛さまを出したという話をしただけで、すぐ反応があったそうだ。その方たちには、何十年ぶりかのご対面ということでたいそう喜んでいただいた。やはり、女性にとって雛飾りは格別の存在のようだ。

 そして、ひな祭り翌日の日曜日、娘と孫が片付けに来てくれた。「こんなことでもないとなかなか揃うことがない」といいながら機会を作ってくれたのだ。

 久しぶりのお雛さまは、一つひとつちり紙できれいに包まれ、ピョンチャンオリンピックの記事で埋め尽くされた新聞紙を詰め物にして、再び段ボールに納められた。次のお出ましは、また12年後になるのだろうか。