二月の風

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[風を感じ、ときを想う日記](835)2/7
二月の風

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
 
 ・・・「あるところにナルキッソスという美少年がいた。彼はその美しさゆえに多くの女性から言い寄られていたが、彼はその女性たちを傷つけてばかりいた。見るに堪えないその傲慢さに、復讐の女神ネメシスは彼に呪いをかけた。自分自身に恋をしてしまうという・・。

 以来、彼は日々水面に自分を映し、その美しい姿に恋をした。しかし、その想いは届くはずもなく、食事も喉を通らなくなってついには死んでしまう。その跡には一本の水仙が芽を出し、花をつけた。そのうつむいた形は、水面を見つめている彼の姿であろうか」。

 寒空の下、けなげに咲くあの水仙には、ナルシシズムの語源ともなったこんなギリシャ神話がありました。そんな話題も気持ちに添えて、そっと優しく愛でてあげたいものです。・・・

 ところで、ナルシシズムについてであるが、手元の辞書では次のように説明されている。ナルシシズム(narcissism)とは精神分析学の用語。自分のからだや姿に性的興奮や愛情を感ずる状態をいい、性的発達の初期段階にみられる。また、うぬぼれや自己陶酔の意にも使うことがある。

 そういえば、むかしナルシストという言葉がはやったのを思い出した。