八月の風

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[風を感じ、ときを想う日記](806)8/8
八月の風

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
 
 ・・・夏休みの、子供たちのお相手として喜ばれるのは、なんといってもカブトムシでしょう。
カブトムシは、中世の騎士を連想させる凛々しい出で立ちをしています。前に突き出た立派な角は、メスを奪い合うためオスにだけ与えられた強力な武器です。日本の在来種は上下に2本ですが、外国には3本や5本も持っているものもいるそうです。

 芋虫から羽化したカブトムシは、夏の間子孫を残すため精力的に活動します。餌は、クヌギやクリの木の樹液が中心です。彼らが夜間を好むのは、その樹液の出がいいためです。子種を受け取ったメスは、腐葉土と土の間に卵を産み付け短い生涯を終えます。こんな華々しく太く短い生涯より、多少地味で細くとも、やはり長い方の人生が望ましいですよネ!・・・

 夏休みで、カブトムシとともに子供たちの人気を二分するのがセミである。今朝も、夜の明けきらないうちから鳴き始めている。今年は、ウグイスがつい最近まで居座り、ミンミンゼミと張り合うように美しい声を響かせていた。

 しかし、ウグイスたちは、この暑さに耐えきれなくなったのだろう、セミたちに主役の座を譲って、とうとう丹沢の高地に避暑に出かけていったようだ。