台風三兄弟

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[風を感じ、ときを想う日記](761)8/27
台風三兄弟

 先週の末には、3つの台風が相次いで発生した。9号、10号そして11号である。東日本の南方海上で生まれた台風三兄弟は、3つの渦が追いかけっこをしているような巴模様を描いていた。まったくの珍しい光景である。

 週が明け、月曜日になると、兄貴分の9号が頃合いを見計らって東日本への上陸を試みた。関東全域に、風はもちろん雨で大きな被害をもたらした。わが町も、早朝から大雨と暴風に見舞われ、市内各地に避難勧告が出された。

 そして、長兄の後を追うように、三男の11号が東日本の東側に添って北上を始めた。ついに、北海道東部に上陸し、オホーツク海へと突き抜けていった。この地方にもたらした雨の被害は、例年にない甚大なものだったという。

 ところが、二男の10号は、2人の活躍に気後れしたのか、あらぬ方向へと向かい始めた。普段台風がたどるコースとは全く逆方向である。私が考えるに、この二男は、自身のひ弱なことを悟り修行の旅に出たのではなかろうか。

 あれから一週間、一生懸命鍛錬を積んだ二男は、すっかり力をつけ一人前の台風へと成長したようだ。台風10号は、もと来たコースをなぞるように東日本へと向かい始めた。まだ、気象庁も行き先を絞り切れていないようだが、「二百十日」の前日、30日には関東への上陸が濃厚になってきた。

 出戻り台風などに勝手をさせないよう、迎え撃つ準備をしっかりと整えよう。