[風を感じ、ときを想う日記](740)3/18
三月の光
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・川の土手では、もうすぐつくしんぼうが顔を出します。「つくしだれの子、スギナの子」などといわれますが、両者は親子ではなく地下茎で結ばれた一つの個体だそうです。
それが、スギナとつくしの二態に分かれ、スギナは栄養茎とよばれ植物としての日常生活を、つくしは胞子茎とよばれ繁殖の機能を担っているのだといいます。地下茎は、竹のように自分自身で生活の場を広げていくこともできるそうです。
彼らは、このようにして地下茎によるクローン作戦で周囲を固める一方、シダ類本来の繁殖の仕方である胞子の飛散によって子孫の繁栄を図っているということです。
日本が直面する人口減少対策も、ヒントは案外足元に転がっているかもしれませんね。・・・
昨日も、暖かい日差しの下でつくしを探してみた。しかし、ちょっと見ただけではそれとは気づきにくい。この季節、まだ土がむき出しになっていたり、草が生えていても枯葉のままになっていて色の判別が難しいためである。
そんな時は、スギナの緑の周囲を探せば容易に見つけることができる。